没入感のある物語を書くなら、シーンを補強せよ!! 天使の3P#7 シナリオ分析してみた!

天使の3P#7「びっくり招待状」

シリーズ構成・脚本:雑破業

今回のポイント「補強」です!

内容はめちゃくちゃ地味です。でも、とても大切な要素なんですよ!

さっそく、分析していきます。ネタバレ注意です!

起承転結

  • 起:招待状
  • 承:霧夢からのオファー
  • 転:双龍島へ
  • 結:島の伝承と壁画

今回は3話構成の起承転結の「起」の部分なので、内容としてはあまり進まない感じです。

が、その分キャラクターの魅力や話の流れをよくするための仕掛けが入っています。

起:「招待状」

  • 起:「招待状が届く」
  • 承:「招待への疑惑」
  • 転:「放置」
  • 結:「釣れる!」

物語の起であり、内容としては「招待状が来たけど怪しいな」ということを抑えられていればOKです。

あと、「釣り」「怪しい」がキーワードして入っていることも覚えておいてください。

承:「霧夢からのオファー」

  • 起:「霧夢からの連絡」
  • 承:「オファーの主」
  • 転:「新曲」
  • 結:「皆にオファーのことを話す」

ここでの内容は「招待状は霧夢からだから、双龍島に行こう!」です。

それだけの内容ではありますが、ここに今回の注目ポイントがあります。

まず、ここまでの起と承の流れを1行で言うと「招待状が来たけど怪しい。でも、霧夢からなので大丈夫だから行こう」という流れです。

結果だけを考えれば「双龍島に行こう」です。

この内容を描くために一話の半分を使ってまで書いていく理由が今回のポイントである「流れの補強」です。

この後の流れとしては、桜花と正義は釣りに行き、他のメンバーは海に遊びに行きます。

釣りに行く際には、釣り具が必要になります。エサは現地にあったとしても、竿はさすがに2本も余分にあることは少し考えにくいですよね。

現地で買うのも自分の家にあるのにわざわざ買うとは現実的には考えにくいです。

この「現実的には」がネックで、その描写がなくても受け手が好意的に解釈したり、流したりしてくれます。

ですが、気になる人はそこが気になって物語に集中することができなくなります。

没入しにくくなるので、共感もしにくくなります。

その失敗例が同じシーズンにやっていたアニメ「ようこそ実力至上主義の教室へ」の第7話です。

学園に監視カメラが取り付けられているはずなのに、男子が女子の更衣室にカメラを仕掛けようとします。

前の話で、監視カメラに映りにくいところがあるというのが物語の重要なキーになっていました。

が、女子更衣室の入り口や近辺にカメラがない。

これは現実的に考えてあり得ないですよね。

女子更衣室の中は無理だとしても、入り口にはあると考えるほうが自然でしょう。

しかしながら、男子は監視カメラを注意する素振りなんかまったくありません。カメラがない描写すらありません。

他の人は分かりませんが、この話に僕自身は集中することできませんでした。

故に、このツッコミどころである「現実的に考えておかしいところ」をつぶしていく必要があります。

しかし、そのツッコミどころを消すためにキャラに「釣り具は持ってきてるよ」と言わせるのは良い手ではありません。物語とは説明するものではなく、魅せるもの。つまりは、シーンとして魅せる必要があります。

その例として、ここでは

  • 一番最初から釣りの描写
  • 招待状が来たときにいい釣り場と喜ぶ桜花
  • 行くことが決まり「釣りにいける」と一番テンションが上がる桜花

と、釣り描写満載です。

桜花や正義のキャラの「釣りバカ」感が面白いところでもあります。

このように、釣り行く気満々という桜花と正義を表現されています。

これによって、「釣り具は持っていく」ということが作り手と受け手の中で暗黙のうちに共有されています。

また、この後の8話、9話で前面にはできませんが、閉鎖的な田舎での土着信仰の恐ろしさ的な要素があります。

その要素の補強として、「怪しい」というのが双龍島に行くまでの前フリとして機能しています。

(霧夢のイタズラという方面の補強かもしれませんが)

転:「双龍島へ」

  • 起:「双龍島」
  • 承:「お出迎え」
  • 転:「海へ」
  • 結:「悔しがる柚葉」

ここでは、双龍島に実際に行き、おもてなしを受けるシーンですね。

お出迎えのところで柚葉が「自分が霧夢」だと明かすことで、霧夢からの招待という話を持ってきて驚きを作り出すことも可能でした。が、あえてそうしないのは、「怪しさ」という雰囲気をあらかじめ出しておいて、そんな中でも双龍島に行くための判断材料とするためでしょう。

また、柚葉がお色気作戦をしているのにガン無視しているところがいいですね。

天使の3P」の売りである「幼女にフォーカス」というスタンスが根底にあるためでしょう。

結:「島の伝承と壁画」

  • 起:「島太鼓の人たちと顔合わせ」
  • 承:「神社」
  • 転:「双龍島の伝承」
  • 結:「壁画」

次話以降のための補強のシーン、伏線が張られています。

が、ここではあえてこれ以上の言及はしません。

ちなみに、ED後の霧夢のシーンでは次の話のフックになっています。

終わりに

いかがでしたか? 天使の3P#7

今回のポイントは「補強」でした!

現実的に考えたときにツッコミがないように補強するシーンを入れる。

それにより自然な流れを演出し、受け手が物語に集中できるようにするという内容でした。

こういった「補強」が大事なジャンルはファンタジーなどの現実とは離れた特殊なお話ですね。

現実という共通の認識がない分「ここはどうなの?」みたいな疑問が生まれやすいですから!

逆にこの疑問や謎を逆手にとって、読者を引き込むというのもありますけど。

感想や意見があれば、ツイッターやコメント欄にお願いいたします!

アンジェロ:https://twitter.com/VhPww

では、また次回!

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