シーンの流れを意識せよ!! 天使の3P#3 シナリオ分析してみた!!

天使の3P#3「停滞する少年の下降と逃走、そして教会から来た少女達」

シリーズ構成・脚本:雑破業

天使の3Pの第3話の分析をしました。

今回のポイントは、「シーンとシーンの繋がり」です!

分析していて思ったこともあったので「終わりに」も少し目を通してみてください。

では、起承転結から。ネタバレ注意です。第3話視聴後の閲覧を強くオススメします!

起承転結

  • 起:チラシ配りと妹、くるみ
  • 承:響の過去
  • 転:桜花
  • 結:チラシ配りの約束

また、今回のポイントは「シーンとシーンの繋がり」なので、構造の骨だけじゃなく肉にもフォーカスしていきます。そのため、伏線は省略していくのでご了承ください。

起:「チラシ配りと妹、くるみ」

  • 起:ビラ配りに
  • 承:休憩とくるみ
  • 転:学校の催し物
  • 結:妹のお仕置き

シーンの繋がりを意識するということで、それぞれのシーンがどう繋がっていくのかも書いていきます。

  • 起:前回の正義の3人にライブを諦めさせる話→正義と会う→ビラ配りのため家に
  • 承:ビラ配りするも上手くいかない→休憩→おやつ→膝枕で昼寝→妹が嫉妬する→妹がピアノに集中できない
  • 転:ビラ配りを頑張るも上手くいかない夕方→今日は終わり、明日は学校の催し物
  • 結:ビラ配りから帰ると、妹のご機嫌取り

ちょっと長くなりましたが、流れはこんな感じです。

つまり、一つ一つのシーンが唐突に起こる何かではなく、それまでの繋がりが連想するように流れているということです。

例で一つだけ太字にしましたが、休憩→食べて眠くなる→膝枕→嫉妬という連想になっています。

そういったシーンがそれぞれ有機的な繋がりで流れています。妹が現れるというのは、唐突かもしれませんが、一応「嫉妬」というキーワードでは連想しているので、よい流れだと思います。

また、起承転結での前後の始まりと終わりも繋がっているので、そこにも注目してみてください。

承:「響の過去とお弁当」

  • CM
  • 起:「響の過去」
  • 承:「妹が弁当を作ってくれる」
  • 転:「妹の弁当を届けるのと、リトルウィングの3人」
  • 結:「お弁当を一人で食べる」

で、それぞれの流れは、

  • 起:響のポエム→馬鹿にされ噂になる→学校に行こうとするもしんどくなる→勇気を出していくもクラスの前で動悸
  • 承:妹が起こしてくれる→今日は用事がお弁当を渡してくれる→食べようとするも箸がない→箸を取りに行くと妹の弁当が
  • 転:妹がいる公園へ→3人が孤立しているところを見る→桜花の登場→妹に弁当を渡す
  • 結:家に帰って一人で弁当を食べる

長くなりましたが、シーンとシーンの繋ぎ目で唐突なのは「桜花の登場」のみです。そして、それは伏線なので、許される唐突かと。

また、シーンとシーンが直接繋がっているわけじゃなく、シーンを挟んでシーンが繋がっているところもあります。こういう場合は、オチ伏線などになっています。

また、桜花の登場の第一声は「お巡りさん、この人です」で、幼女ネタが乗っかっています。つかみと面白味を作り出しています。

そして、最後の一人弁当では「みんなで食べるともっとおいしいんだろうなぁ」というのは、次の転へと繋がっていきます。

転:「桜花」

小さな起承転結は、

  • 起:「くるみのクラスでいじめはあるか?」
  • 承:「チラシ配り」
  • 転:「桜花のバイト」
  • 結:「桜花の秘密」

それぞれの流れは、

  • 起:妹の足をマッサージ(クラスの催し物から)→いじめがあるのか?→ない!→希美は話しやすい
  • 承:チラシ配りで希美を見ている響→球形→お金がなく、食べられない→無料で食べられるところへ
  • 転:パン屋の裏路地へ→電話する潤→桜花がパン屋から登場→桜花も3人と一緒に住んでいると知る→誰にも言わないでと桜花に言われる

流れとして注目してほしいのが、起の最後から承の初めで、「希美は話しやすい」→「チラシ配りで希美を見る響」と場面が切り替わっているにも関わらず、流れが途切れていない点です。

なぜ、流れが途切れないのは「話題が同一」だからです。時間や場所が変わっても話題が同じなら、シーンとしては同一の意味を持ったまま流れるので、途切れが見えなくなるのです。

これは「ゲーマーズ!」での裕から景太への視点切り替えの際にも使われた「名前を呼んで流れを自然にする」技術で、次の相手の名前を呼ぶことで視点をうまく切り替えて、唐突感をなくしています。

ゲーマーズ!#1 シナリオ分析してみた!!

また、フックも作らなくていいので、無理な起伏を作らずに済みます。困ったときの連想ですね!

そして、結の「誰にも言わないでと桜花に言われる」シーンでは最後を唐突に切り、次のシーンを別のものにすることで「フック」を作り出しています。

結:「チラシ配りの約束」

小さな起承転結は、

  • 起:「パンを食べる4人」
  • 承:「桜花の身の上」
  • 転:「桜花の頑張り」
  • 結:「チラシ配りの約束」
  • ED
  • EX:「ちょっと寄ってかない?」

で、シーンの流れは、

  • 起:公園でパンを食べる4人→2人で何を話していたのか聞かれる
  • 承:桜花の身の上の話
  • 転:中学で遊んでる風にふるまう頑張り→本当は好きじゃない→好きな服を着たい→このバイトの服が趣味ではない
  • 結:3人と別れる→ビラ配りの約束
  • EX:3人を送っていった響→リトルウィングの前にて桜花と再会→「ちょっと寄ってかない?」

時系列的に「公園でパンを食べる4人」前後の「桜花との話」と違いますが、シーンの繋ぎ目としては、自然です。厳密に言ってしまえば、後の桜花との会話は響の回想なのですが。

また、この公園でのシーンを挟むことで、桜花との話を最初から記述しなくてよくなり、要点だけ説明することができるメリットと、シーンの切り替えがある分、メリハリがつくというメリットがあります。これは「ゲーマーズ!」でもありましたね。

また、EXの「ちょっと寄ってかない?」は次回へのフックになっています。

終わりに

いかがだったでしょうか。天使の3P第3話。

今回は分析していて、重要な掘り下げなどがたくさんあるにも関わらず、あまり派手さというか盛り上がりに欠ける回だなと思いました。ライブがないからでしょうか。

で、この記事を作成する前に第4話を視聴したところ、第3話と第4話は大きな起承転結になっていることが分かりました。

そのための起と承、つまりは準備の回だったわけであります。ただ、準備の回でも伏線をちりばめたり(今回は長くなるため省略)、シーンを切り替えるなどをするなど、退屈しないための工夫が随所に施されていました。

また、承と転では、対比がなされており、

  • 承:「周りと距離を置く響と3人」
  • 転:「普通になろうとした桜花」

という感じになっています。

このように、地味な回でも趣向の凝らされた回となっています。ぜひ、2週目、3週目を見る方はそこにも注目してみてください。

ただ、こういった娯楽を見る大半のひとは、こういったことを深くは考えないので、派手なほうがいいんじゃないかなとは思いました。が、派手が続くと、メリハリがなくなりがちになるので、上手く山を作る方法については要研究ですね。もしこの回をもっとよくするとしたら、響のトラウマをもう少し重めに描くぐらいでしょうか。

あと、作中で桜花の「普通でいたかったのに、周りが普通でいさせてくれなかった」という言葉は、施設で過ごし過保護な人間関係に苦しめられたという重みがあり、すごい刺さりました。それでいて、その言葉が彼女の行動原理をすべて表していました。

この名言風な感じの言葉は、人の印象に残りやすく、キャラクターを説明さえもやってのけてしまう強力な武器だと思いました。同時にそんな言葉を生み出すためには、作者の考察だったり、体験だったりが十分じゃないと出てこないんじゃないかとも思いました。

だから、もっともっと、いろんな体験をして自分というキャラクターに深みを出していきたい。そんなふうに決意を新たにした僕でした。

最後に、4話の話の展開の速さは話がまさしく「転」がっている感じがして、すごく引き込まれます。ダイソン製の掃除機以上です! ぜひご覧ください!

感想や意見があれば、ツイッターやコメント欄にお願いいたします!

アンジェロ:https://twitter.com/VhPww

では、また次回!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です