感情のジェットコースター!! ゲーマーズ!#1 シナリオ分析してみた!!

ゲーマーズ!#1「雨野景太と導かれし者達」

シリーズ構成・脚本:内田裕基

第四回では、「生徒会の一存」を書いた葵せきなさんのアニメ「ゲーマーズ!」#1を分析!

ポイントは題名にもあるように「感情のジェットコースター」!!

そして、今回も「ギャップ」にも注目してみてほしいかな。

では、起承転結から。ネタバレ注意!

起承転結

  • 起:景太、花憐にゲーム部に誘われる
  • 承:裕と亜玖璃のデート、景太と花憐の約束
  • 転:ゲーム部の見学
  • 結:入部を断る

この第1話は一言だと「景太がゲーム部に入部するのを断る」というだけ。

しかし、こういったコメディでは「いかに面白く進行するか」という過程が重要。なので、構造の骨よりも肉に重点にも注目していきたい。

起:「景太、花憐にゲーム部に誘われる」

まず、小さな起承転結

  • EX:「夏の暑いある時間」
  • 起:「景太がゲームを選んでいる」
  • 承:「花憐に声をかけられ、固まる」
  • 転:「景太の様子と花憐の『理想的』」
  • 結:「ゲーム部に誘われる」

まず、起の前のEXだけれど、「夏の暑いある時間」は最初に視聴者を引き付けるための「謎のシーン」であり、ここの起承転結という流れから切り離された独立したシーンなのでEX。俗にいう出落ちというやつとは、少し違うのかも。この場合なんて言うのか。

ここの起承転結では、景太というゲームオタクが花憐という通常会話すら難しい美少女に話しかけられるというあり得ないシチュエーションからスタート。

景太の上手くコミュニケーションを取りたいという願望と、挙動不審な態度や言動をしてしまう実際の行動という二つの葛藤が生まれているところが面白いかな。この葛藤が掛け合いのキモであり、今回のポイントでもある「感情のジェットコースター」の重要なファクターだ!

例えば、手に取っていた美少女ゲームを見られるという最悪のアクシデント(感情の下り)から、フォローされて(感情の上り)気を良くして話しすぎてしまい、それに景太自身が気づき固まる(感情の下り)……

という感情が上下に振れることで「笑い」や景太への「共感」を作り出しているのが今回の「感情のジェットコースター!!」

承:「裕と亜玖璃のデート、景太と花憐の約束」

ここでは2つの視点があるので、構造が少し特殊かな。

  • 起:裕と亜玖璃のUFOキャッチャー
  • 承:優越感に浸る裕
  • 転:ゲーム部を復活させたこと
  • 結:見学の約束

それぞれ前半と後半の中にも小さな起承転結があるけれど、ここでは省略。

構造的な話としては、裕が帰り道に見かけた景太に対して優越感を抱き、そのまま視点が切り替わるという流れに要注目!

また、ここの作りの特殊性は「裕と亜玖璃」のシーンをこの場所に挿入することによって、起の結であった、「ゲーム部のお誘い」「フック」になっている。それによって、ギャグが続くことで生まれる「中だるみ」をなくすという効果が生まれている。

単純にシーンを切り替えるだけでも中だるみは解消されるけれど、キャラクターごと変えることで、物語の空気を入れ替える効果を大きくできるといった感じかと。

転:「ゲーム部の見学」

小さな起承転結は、

  • 起:「ゲーム部の見学へ」
  • 承:「ゲーム部のスタンスと景太のスタンス」
  • 転:「入部?」
  • 結:「だが断る」

ここでは「ゲーマーズ!」の今後の方向性、または、次回の方向性になりそうな「真剣に切磋琢磨」というゲーム部のスタンスと景太のスタンスの食い違いが起きているのが分かる。

でも、それがシリアス30%、コミカル70%ぐらいの視聴者が少し意識できる程度に表現されていていい塩梅。この方向性が今後どうなるのかに期待かな!

そして、最後の転から結にかけての「入部?」から「断る」の勢いがこの話の一番の面白ポイント!

優しい先輩や友達、花憐の笑顔といったプラスの要素を並べてから、断るという通常ではありえない選択が「勢い」を生み、「笑い」を生み出している。ある意味お約束ではあるけれど。

ここでは、景太以外のメンバーに「感情のジェットコースター!」が起こっているともいえるかな。

結:「入部を断る」

  • 起:「断ったことを後悔する景太」
  • 承:「再勧誘する花憐」
  • 転:「景太、再び断る」
  • 結:「泣く花憐とスッキリ景太」

後悔しているにも関かわらず、再び断っているというシーン。これは、今まで景太がゲームを楽しんでいるという一見分かりにくい行動から、明確な言語として花憐に意思表示したことによって、景太の芯がここで少し表れる。これは前回の「政宗くんのリベンジ」でも紹介した「多面化」!

政宗くんのリベンジでは「完璧美男美女」から「腹ペコ、ヘタレ」という「完璧→弱点」の順だったけれど、

ゲーマーズ!では「オタクで挙動不審」から「自分の意見をはっきり言う」という順番の違った多面化となっているね。

ただ、「自分の意見をはっきり言う」だけでは「オタクで挙動不審」のイメージに比べて、インパクトが薄く別の側面の提示として不十分なので、狙ったものではないかと。

また、花憐も「美少女」という最初の状態から「バナナの皮で転ぶ」ギャグキャラへと変化しているね。これも多面化!

あと、景太が謝りながらもゲームをやめないというある種、逆転現象も起きています。この逆転現象をもっと過剰にしても面白かったかもしれませんね。

それにしても、景太がゲームを止めない下りはすごい煽っているように見えて面白かったなー。

終わりに

今回のポイントは「感情のジェットコースター」。取り上げるとキリがないので、一番最初だけ例として取り上げたけれど、様々なところで「感情のジェットコースター」は登場しているよ。第2話以降もここにフォーカスして視聴してみるのも面白いかもね。

あと、この「ゲーマーズ!」前回の「政宗くんのリベンジ!」と同じ「ラブコメ」というカテゴリーだったけれど、「政宗くんのリベンジ!」は政宗の目的によって物語が進む「骨のラブコメ」であるのに対して、「ゲーマーズ!」は過程に重きを置く「肉のラブコメ」という同じラブコメでも軸が正反対なのは面白いなと。「ラブ」と「コメ」の比重がポイントなのかも? 要研究だね!

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アンジェロ:https://twitter.com/VhPww

では、また次回!

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